2009年7月 7日
ノヤギによる影響
野生種の C. aegagrus のこともノヤギというが、ここで言うノヤギ(野ヤギ)とは、家畜種のヤギが野生化したものである。家畜化の歴史の項で述べたように、船乗りたちは昔から必要時の肉資源として、孤島などにヤギを放して利用してきた。このほか過疎化等によって無人化した孤島に、家畜のヤギが取り残されて野生化することもある。
近年、このようなヤギ(ノヤギ)の増殖による生態系の破壊が問題となっている。ことにかつて船乗りたちがヤギを置き去りにした大洋の離島においては、離島産の固有植物がヤギにより著しく食害され絶滅を危惧されるまでに至っているため、ヤギは世界の侵略的外来種ワースト100の1種に選定されている。
日本では、南西諸島、小笠原諸島の無人島の聟島(むこじま)列島や、伊豆諸島の無人島である八丈小島や、日本と中国、台湾の間で領有権の決着がついていない尖閣諸島魚釣島などでノヤギの数が増え、植生破壊や農業被害及び土壌流失による周辺漁場への悪影響等の問題が起こっており、帰化動物による生態系破壊の中でも最も深刻なケースの一つとなっている。小笠原村では大規模な駆除が実施され、八丈町は捕獲したヤギを八丈島に保護・収容して里親を募集したこともある。捕獲作戦は現在も続いている。
中国、モンゴル等、東アジアの乾燥地帯では、ヒツジよりも利益率の高いカシミア種のヤギの飼育数が増え、砂漠化が進む一因ともなっている。また、中近東などでの砂漠の拡大にも、ヤギが影響していると考えられている。
ヤギは紙を食べる動物としても知られている。しかし、現実には、現代の紙を食べさせると消化できず、腸閉塞などを起こす可能性があり、危険である。
昔は紙の多くが植物のみでできていたので、ヤギが食べる(消化する)ことができた。このため、大事な書類や手紙などをヤギに食べられてしまうというエピソードが、童話や童謡などに登場する。
紙の主成分は、植物のフレーム部分の基本成分であるセルロースという繊維質である。セルロースを分解するのは、セルラーゼという分解酵素であり、この酵素はセルロースをオリゴ糖に分解する。セルラーゼを自前で分泌できる高等生物は存在しないが、草食哺乳類は、セルラーゼを分泌する共生微生物を胃腸内にもつことで、これを栄養源として利用することを可能にしている。他のすべての反芻動物と同様、ヤギの場合も、複数ある胃のうちの第一胃(ルーメン)に、このような微生物が蓄えられており、ここでセルロースの分解が行われる。つまり、原則としては、ヤギは紙を摂取して消化し、エネルギーを獲得することができるということになる(なお、ヒツジなどヤギ以外の草食動物は、紙を与えられても、嗜好として通常はほとんど食べることはないが、ヤギと同様にセルロースを消化する能力はある)。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
家畜のヤギによって砂漠の拡大の可能性が考えられているようです。
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